派遣薬剤師への転職のポイント – 勤務形態や年収事情について
今回は派遣薬剤師として働く上でのメリットやデメリットについて述べる。
派遣薬剤師は年収が高く、自由に働けるというイメージを持ち、興味を持っている人も多いであろう。
確かにそういった特徴はあるが、一方で派遣薬剤師として働く上で押さえておきたい注意点は存在する。メリットとデメリットの両方を踏まえて、本当に自分が派遣薬剤師として働くのかを考えてみてほしい。
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派遣薬剤師とは
派遣薬剤師とは、派遣元の会社に登録し、薬局や病院に派遣されて働く薬剤師のことだ。
正社員やバイトの場合、自分が働く企業に直接雇用される。
しかし派遣薬剤師の場合は派遣元に雇用されているのが大きな違いだ。
給与や社会保障は派遣元の制度
派遣元に雇用されていることから、給与や福利厚生は派遣元の制度が適用される。
例えば派遣元の年間休日120日、派遣先が125日といった場合でも、派遣元のルールが適用されるため休日は120日になる。
複数の派遣会社で働くことも可能
法律上2つ以上の派遣会社で働くことも許されている。
ひとつの派遣会社で週15時間、もう一つで週20時間などといった形だ。
ただしどちらで社会保険に入るかについてはルールが存在するので、詳細はエージェントに聞いてみてほしい。
派遣薬剤師のメリット
勤務形態が自由なことが多い
派遣薬剤師は勤務時間や曜日を自由に交渉できることが多い。
正社員のように週5日とは決まっておらず、例えば週4日×10時間、週3日×8時間など派遣先と自身が合意すれば自由に決めることが可能だ。
家庭の事情や子育て、趣味の都合などがあり不規則な勤務時間にせざるを得ない、といった方には向いているといえる。
高時給
派遣薬剤師は高時給なことが多い。
通常の薬剤師の場合、時給換算すると2500円から3000円が相場といえる。一方派遣薬剤師ならば4000円以上といったこともあるのだ。
できるだけ効率よく稼ぎたいといった方に向いている。
紹介予定派遣なら正社員も見込める
紹介予定派遣という制度がある。これは一定期間派遣として働いた後、正社員として雇用されることを前提にしているといった制度のことだ。
勤務先の雰囲気や人間関係がわからない状況で正社員として働くのは怖い、といった方も多いであろう。
そういった場合はこの制度を利用すれば、派遣として勤務先の実態を知った上で正社員として雇用されることができる。
もちろん働いた結果、正社員雇用を断るのも可能である。
派遣薬剤師のデメリット
スキルや経験を積みづらい
派遣薬剤師は雇用期間が決まっているといったこともあり、企業側からしても新しい経験をどんどん積ませるわけにはいきにくい。
人手不足なので派遣を利用するといった事情もあるので、どちらかと言うとルーチンワークや単純労働にまわされることが多い。
多くの経験を積んでキャリアアップしたい方には向いていない。
意図しないタイミングで契約終了されることも
企業側からすると当然だが、正社員よりも派遣社員の方が雇用を終了させやすい。
正社員をクビにするのは現状の日本の法律では相当難しいので、業績が悪化した場合はまずは派遣社員を切ることにある。
そのため自分が今の職場で働き続けたいと思っていても、企業側の事情で契約を終了されることもある。こうした不安定さがあるため、高時給であるとも言える。
派遣薬剤師に向いている人
効率的に稼ぎたい人
派遣薬剤師の最大の魅力は高時給であり、効率的に稼げることだ。
様々な事情で短時間で出来る限り稼ぎたい、キャリアアップやスキルアップは一旦目標にはしない、方には向いているであろう。
仕事よりも生活を優先したい人
子育てであったり、趣味などにとにかく時間を費やしたく、仕事は最低限にしたい方もいるだろう。いわゆるワークライフバランスにおいてライフ重視にしたい場合だ。そういった方には派遣は向いている。
派遣薬剤師をおすすめしない人
キャリアアップしたい方
多くの経験を積み、企業内で出世したい人に派遣薬剤師は向いていない。先ほど述べたようにルーチンワークが多くなる傾向にあるためだ。
安定して高収入が必要な人
家庭内で自分が収入の柱であり、安定して一定の高収入が必要な方にも派遣は向いていない。
確かに派遣は高収入ではあるが、いつ切られるかはわからない。また長く働いていてどんどん昇給していくといったものでもない。
自分が安定して稼ぎ続けたい場合は、正社員として勤続年数増やし収入を上げていくのがよいであろう。
まとめ:派遣は向き不向きが分かれる
ここまで紹介したように、派遣薬剤師には大きなメリットがある。
しかしそのぶんデメリットもあり、向き不向きが分かれる働き方と言える。
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良いキャリアを送れることを願っている。